車両価額協定保険特約の補償と考え方

公開日:2015年10月20日

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車両価額協定保険特約は、通常「事故時の車の時価」となる車両保険の補償上限額を、「契約時の車両の時価(市場販売相当額)」で補償することをあらかじめ決めておく特約です。一般的に車両保険に自動付帯する特約です。

契約から事故までの間で車両の時価が落ちたとしても契約時の時価を上限に補償してもらえるので、事故時に車の時価が思ったより低かったなんてことがなくなり安心の特約です。

車両価額協定保険特約の特徴

車両価額協定保険特約の主な特徴は以下の通りです。

■車両価額協定保険特約の主な特徴

  • 車両価額協定保険特約は契約時に車両保険の補償上限を設定する
  • 多くの保険会社では車両保険に自動付帯する

事故の時に車両保険でいくら補償がされるかは、基本的に契約している車の時価(市場販売相当額)をもとに決まります。

そのため、契約時に200万の車だったとしても、事故の時に市場実勢価格が150万円であれば補償は150万円までしかされないのです。

これを契約時の200万まで補償しますよというのが車両価額協定保険特約です。

車両価額協定保険特約がないと、支払われる保険金は事故を起こした時にならないとわからないことになります。

それでは契約者は困りますし、何かとトラブルのもとになるので初めから契約時の価格で補償をするという特約があるんですね。

多くの保険会社では、車両保険には車両価額協定保険特約が自動付帯するようになっています。

一部自動付帯していない保険会社もありますので、車両保険に加入する際は必ず確認するようにしましょう。

  • 車両価額協定保険特約は契約時に車両保険の補償上限を設定する
  • 多くの保険会社では車両保険に自動付帯する


車両保険を使用しない方が得をする場合

車両価額協定保険特約は車両保険にかかる特約ですが、車両保険は事故が起きても保険を使用しない方が得をする場合もあります。

車両保険を使用しない方が得をするのは、保険を使用することで上昇する翌年以降の保険料が、支払われる保険金を上回る場合です。

■車両保険を使用しない方が得をする場合

  • 保険を使用することで上昇する翌年以降の保険料が、支払われる保険金を上回る場合

車両保険は保険を使用すると、原則3等級ダウンすることになります。そして等級がダウンすると、翌年以降の保険料が増額されることになります。

具体的にいくら上がるかは、支払い保険料や事故前の等級、保険会社によって異なりますが、保険料によっては年間数万円保険料が増加することもあります。

数万円の差は1年間だけの話で、実際には何年も保険料の差が出続けることになり、総額では10万円を超えることもあるでしょう。

対人賠償や対物賠償は賠償金額が1,000万円単位や億を超えることがあるので、10万円程度の保険料の差は考えるまでもありませんが、修理費用が数万円ということもある車両保険では、増加する保険料とのバランスを考える必要があります。

事故時点の自分の状況で、保険料の増加額と支払われる保険料がいくらになるかを把握して、得になる方を選択しましょう。

事故の時には保険会社に連絡をすれば、保険を使用した方が良いのか、自己負担で支払った方が良いのか相談に乗ってくれますので確認するようにしましょう。

ただし、結局利用しないのであれば保険に入っている意味もないので、保険に加入する時にも「補償をしていても、事故時にこの保険を使用することがあるのか?」という観点で確認した方が良いでしょう。

車両保険は保険料が割高なことも多いので、特に本当に加入する必要があるのかを冷静に見つめる必要があります。

高額な修理の時のために補償が欲しいという場合には、一定金額までは自己負担する代わりに保険料を割引にする「免責金額」を設定することもできますので、合わせて検討をされると良いと思います。


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