任意保険の等級プロテクト特約の内容・背景と廃止の理由
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- 本記事では等級プロテクト特約について説明していますが、等級プロテクト特約は自動車保険の等級制度の改正に伴い廃止されていて、現在はどの保険会社でも販売を中止しています。
特約プロテクト特約とは、通常事故を起こした時に下がる等級を、特約を使うことで1度だけ等級を下げないようにする特約です。
利用できるのは契約年度、つまり1年に1度だけで2回目以降は通常通り3等級のダウンとなりますが、事故で等級を起こしたことでの保険料の値上がりは大きく、1度だけでも等級が下がらないというのは大変魅力的な特約です。
特約プロテクト特約が導入された背景
特約プロテクト特約は保険会社の収益増加を期待して導入されたという背景がありました。
当時(今もですが)、特に大手損害保険会社は、「高齢者増加による事故増加」「若年層の車離れによる市場規模の縮小」「ダイレクト型(通販型)保険会社の躍進」など市場環境の逆風がトリプルパンチでやってきていて、収益力の強化が急務でそのために保険料の上乗せが期待できる魅力的な特約を開発する必要がありました。
■大手損害保険会社を襲った逆風
- 高齢者増加による事故増加
- 若年層の車離れによる市場規模の縮小
- ダイレクト型(通販型)保険会社の躍進
そこで考えられたのが等級プロテクト特約です。
そういった背景もあり、等級プロテクト特約には等級のすえおきができるのは継続契約が必要という条件がついていました。(乗り換えをした場合は等級がダウンする)
また、特約の販売をしていたのは東京海上日動、損保ジャパン、三井住友海上、日本興亜損という大手の損害保険会社でした。
特約プロテクト特約を販売した結果
等級プロテクト特約の販売開始直後は、誰もがいやがる等級の引き下げを防いでくれるということで人気の特約となり、保険会社側も積極的に販売をしていました。
しかし、少し経ったところで保険会社としては誤算と言える状況になりました。
保険金の支払い請求が莫大に増加したのです。
保険を使用しても等級が下がらないということで、従来損害額の低い小さな損害は自己負担していたものがすべて保険金請求されるようになったのです。当然の結果ではありますが、保険金の支払金額、支払件数は保険会社の想定を上回っていました。
保険金の支払金額が増加は直接的に保険会社の経営を圧迫しましたが、影響が大きかったといわれるのが支払件数の増加による保険会社の事務負担です。当時の保険会社の支払担当の人たちは大変な思いで業務をしていたそうです。
このような結果から保険会社は保険料の値上げをしつつ、徐々に積極販売をしなくなりました。
そして2012年の自動車保険の法改正に伴って正式に販売を終了することになりました。
このように等級プロテクト特約はあまりうまくいかなかった商品、特約として認識されています。
保険会社の収益増という目的はあったとしても面白い内容の特約ではありましたので、今後はさらに契約者が便利と思える特約が出てくると良いですね。
本記事で紹介している等級プロテクト特約は自動車保険の等級制度の改正に伴い廃止されていて、現在はどの保険会社でも販売を中止しています。
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