事故の示談交渉を始めるタイミングや交渉する内容と注意点
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交通事故を起こした場合、損害賠償額を決める示談交渉をすることになりますが、示談交渉は事故を初めて起こしたような普通の人はまずはじめての経験になるので、誰がどのような方法で行い、どんな注意点があるのか不安なことも多いと思います。
本記事では示談の方法と注意点について紹介したいと思います。
示談交渉は誰がやるか?誰とするのか?
■示談交渉は誰がやるか?
- 自分
- 保険会社
- 弁護士、行政書士などの専門家
交通事故の示談を行うのは、保険に加入していると保険会社がやってくれることがほとんどですが、保険に加入していなかったり、保険会社が示談交渉をしてくれない事故の場合は自分で交渉することになります。
自分で交渉することになり、不安な時は弁護士や行政書士などの専門家に依頼することもできます。
ということで示談交渉を行うのは、「保険会社」「自分」「弁護士、行政書士などの専門家」のいずれかになり、相手方の交渉窓口もこのいずれかということになります。
示談交渉はどのようにするのか?
- けがや後遺障害は治療費や後遺障害等級が確定しない限り示談しない
- 過失割合は過去の判例から決まる
- 示談交渉の結果は示談書として公正証書で作成する
まずいつから示談交渉がはじまるのでしょうか?
示談交渉は損害が確定したタイミングで始めるのが一般的です。
損害が確定するとは、けがであれば通院が終わって治療費が確定するタイミング、後遺障害であれば損害賠償額の計算のもととなる後遺障害等級が確定したタイミングです。
被害者が死亡されている場合はいつでも始めることができます。
また、自賠責保険の損害賠償請求権は2年、任意保険の場合の民法の損害賠償請求権は3年で時効となりますので、それまでに決着するように示談交渉を始める必要もあります。
示談交渉をする上でのゴールは損害賠償額を確定させることです。示談交渉が始まったらお互いの損害額と過失割合について合意をします。
損害額と過失割合は判例等が多くありますので、自分で交渉をする場合は損害金額の考え方や過失割合の考え方を勉強しておきましょう。
損害賠償額が確定したら示談書を作成しておきます。
示談書には一般的に以下の内容を記載して、公正証書とします。
- 事故の発生日、発生場所
- 事故の概要(状況・内容)
- 事故を起こした運転者の氏名
- 事故を起こした車両番号と所有者氏名
- 示談内容(損害賠償金額と支払方法)
- 作成日
- 当事者の署名と捺印
公正証書とする理由は公正証書に「強制執行認諾条項」を追加することができ、示談後に相手が支払をきちんとしない場合は財産の差し押さえなどをできるからです。
公正証書でないと、私文書という扱いになり、効力はありますが、相手が支払をしない場合は裁判を起こさないと強制執行ができないという面がありますので、相手の支払い履行に不安や疑問がある場合は公正証書で作っておくのがベターです。
公正証書は公証役場に当事者双方が出向いて、示談書と実印と印鑑証明を持参することで公正証書の示談書を作成することができます。
公正証書は示談金額によって1万円弱から数万円のコストがかかります。
示談交渉の注意点
- 示談した後は追加の損害賠償請求はできない
- 相手の支払い能力に注意する
示談書を作成して示談が成立したら、その後に新たな事実関係が分かったとしても追加で損害賠償請求をすることはできません。
「新たな事実関係が分かったとしても」というのは結構ポイントで、例えば示談後にけがの具合が悪くなって治療費がかかったとしてもその治療費は請求することができません。
そのため、上述した通り治療が完了して損害が確定したタイミングで示談交渉を始めるとともに、示談金額は慎重にする必要があります。
また示談をしたとしても相手がきちんと支払ってくれるかどうかをきちんと見極めましょう。
支払が保険会社の相手であれば特に心配する必要はありませんが、保険会社でなく支払い能力に疑問がある場合は、上述した通り公正証書で作成するなど支払がされなかった場合の措置をとっておきましょう。
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