うっかり満期を過ぎてしまった場合に等級の引継ぎができるか

うっかり自動車保険の満期を過ぎてしまった場合に新しい保険に加入した際に前契約の等級は引継ぎできるのか。

結論としては、前契約の満期日から7日以内に新しい保険の始期日が来るようであれば前保険の等級を引き継ぐことができます。

別の記事でも解説している通り、自動車保険の等級は原則前契約の満期日から7日以内の場合です。

そのため、うっかりであっても自動車保険の満期が過ぎてしまった場合は、過ぎてしまった日数が7日以内であれば等級の引継ぎは可能ですし、8日以上であれば等級の引継ぎはできず新規に保険に加入し6級から等級を積みなおすことになります。

中断証明書をもらえば新たに自動車保険に加入する際10年間まで等級の引継ぎが可能になりますが、中断日までに車両の売却や廃車をしていたり、車検証がきれている必要があるので今回のような「うっかり」満期を過ぎてしまったけれど、これからも自動車には乗りたいという方には使えないでしょう。

なお、自動車保険には自社継続（同じ保険会社で満期継続）する場合に、満期を過ぎてしまっても30日以内であれば等級の引継ぎができる自動継続特約を用意している保険会社もありますが、特約に入っていないと使えないですし、他社に乗り換えて継続しようとしている場合はやはり原則通り、前契約の満期日から7日以内でないと等級の引継ぎはできません。

ということで、自動車保険の満期は忘れることのないよう、満期が近づくとやってくる保険会社からの満期継続のお知らせが来たらもう更新や乗り換えの手続きをすることが賢明です。

悪い等級の場合に一度解約して等級のリセットができるか

自動車保険の満期から8日以上経ってしまうと等級がリセットされてしまうことを悪用して、等級が悪い場合に、等級をリセットするために一度解約して、8日後に新規契約で等級をリセットしようと考える人がいますが、それはできません。

満期や解約後、8日で等級がリセットされるのは等級が良い（6等級以上）場合のみです。

等級が悪い（5等級以下）の場合は8日以上経過していても、前契約の等級を引き継ぐことになります。悪い等級の場合、前契約の解約後1年間は等級が引き継がれます。

自動車保険の等級は様々なデメリット逃れをしようとする人がいますが、基本的にデメリット逃れはできませんし、今できているデメリット逃れも保険会社に見つかったらすぐにできないようになります。

むしろ、保険金が支払われなかったり、支払い済みの保険金を返還請求される可能性もあるので、リスクのある行為であるといえます。

それでもやりたい人を止めることはできませんが、その労力を別のことに注いだ方がよっぽど充実した人生になるはずです。

誰かに聞かれて胸を張れないようなデメリット逃れは、結局損をするのでやめた方が賢明です。