任意保険、自賠責保険は解約すると「解約返戻金」がある

契約者側から自動車保険の契約を終了させる「解約」については以前の記事で紹介しました。

自動車を契約期間中に解約した場合、支払い済みの保険料については残った契約期間に応じて返金がされます。

この返金を「解約返戻金」といいます。任意保険だけでなく自賠責保険にも契約期間に応じた解約返戻金がありますので、本記事では「解約返戻金」の手続きの流れや一般的な事項について紹介したいと思います。

解約返戻金の金額

解約返戻金の金額は基本的には残った契約期間のために支払っていた保険料の返金になります。

通常、自動車保険の契約は1年契約になっていますので、半年経過時点で途中解約した場合、払い込んだ保険料の半額相当が返金されることになります。

また保険料を一括で支払っていた場合、基本的には支払い済みの期間の保険料を残りの契約期間で月割りした金額が返金されることになります。

ただし、通常は保険会社への経費等を計算する「短期率」などにより、単純な月割りで算出した額よりも低い金額が解約返戻金の額になります。

この辺りは保険全般に言えることですが、保険料はすべて保険金の支払いに使われるのではなく、契約や運営のコストがかかっています。

解約をした場合は、これらのコストを差し引かれた金額が返戻金となるので、その分単純な月割りの金額よりは低い金額となります。

任意保険の解約返戻金

解約返戻金の還付のための特別な手続きは特に必要なく、解約の手続きの中で計算から支払まで行われるのが一般的です。

解約返戻金の算出方法は保険会社によって異なりますので、解約の際に確認をするとスムーズです。上述した通り、残りの契約期間で月割りした金額より少ない額を受け取ることになります。

自賠責保険の解約返戻金

任意保険だけでなく、自賠責保険にも解約返戻金は存在します。

自賠責保険は強制保険ですので、自動車を廃車にするなどの理由で証明する書類が必要になります。

また残存期間が1か月以上あることも条件です。

■廃車を証明する書類（登録自動車）

廃車が決まったら解約は早めにする

このように解約をすると、単純な残存期間の月割りではないものの一定の解約返戻金が支払われます。

自動車保険には自賠責保険と任意保険がありますので、通常解約返戻金も自賠責保険、任意保険の双方から支払われます。

自動車保険の保険料は人によりますが、年間10万円近く支払っている人も多く、解約期間によっては返戻金も高額になります。

契約期間に応じた保険料の返還額は馬鹿にならないので、廃車など自動車保険の解約を決めたら早めに手続きをするのが賢明ですね。

面倒に思って、解約手続きを数か月放置して数万円単位で損をすることがないよう注意をしましょう。