自動車が盗難され保険金を受取後、盗難車が発見された場合

車両保険は盗難の場合も補償対象となっているため、盗難被害にあった時には全損扱いとなり、保険金額内の金額が支払われます。

無事保険金が支払われて一安心というタイミングで盗難車が発見された場合、その車や車両保険で受け取り済みの保険金はどうなるでしょうか。

保険金を受け取ると車の所有権は保険会社になる

結論は発券された車は保険会社が引き取るか、受取った保険金を返還して車を契約者が引き取るか選ぶことができます。

車両保険は全損で保険金が支払われると所有権は保険会社に移ります。

そのため、保険金の支払い直後に盗難された車が出てきた場合、その車の所有権は保険会社にあり、何もしなければ保険会社によって引き取られます。

車が見つかった場合返還請求ができる

しかし愛着のある車であったりする場合、保険金を受け取った後でも盗難された車が見つかれば元の車に乗り続けたいという方のために盗難によって車両保険金が支払われた後に盗難車が発見された場合は、契約者から車の返還要求をすることができるようになっています。

その場合、受け取った保険金は全額保険会社へ返還し、見つかった盗難された車の返還を要求することになります。

当然ですが、保険金を受け取っておきながら車も返してもらうということはできません。

なので、盗難にあって車両保険金を受け取った後に盗難された車が見つかった場合は、「保険金を受け取るか（車をあきらめる）」、「保険金を返還して車を返してもらうか」を選択することになります。

■自動車が盗難され、車両保険の保険金支払い後、盗難された車が発見された場合

車両保険の支払い後に盗難車が戻ってきた時の返還請求は認めている保険会社が多いですが、保険金支払い後30日以内など条件を設定している保険会社も多いので、車両保険の約款を確認しておくとより正確です。

車両保険の支払い請求を待つことはできるか？

とても気に入っている車が盗難にあった場合、出てきたら乗り続けたいので、保険会社に保険金の支払い請求をしないで、ぎりぎりまで車が出てくるのを待ちたいという方がいますが、最悪の場合補償対象外となることがあるので、なるべく早めに保険会社に保険金の支払い請求をした方が良いでしょう。

車両保険の保険金の支払い請求は、「事故発生から60日以内に行わないといけない」など、保険会社によって支払い請求期限が設定されています。

支払い請求期限を過ぎてしまうと保険金は支払われなくなりますので、「愛車を盗難されたが、出てくるかもしれないから車両保険の支払い請求を待つ」という行為はとても危険であるといえます。

上述した通り、全損で保険金が支払われた後は車の所有権は保険会社となりますが、その場合も一定期間であれば車が後から出て来た時に返還請求をすることができます。

車に愛着があるのであれば、後から車が発見される可能性にかけつつも、まずは損害額に対して補償をしてもらえるように車両保険の支払い請求はすぐに行うのが賢明といえます。