車のドアに手をはさんでしまった場合の自動車保険の扱い

自動車保険には事故の時に自分のけがを補償する人身傷害補償保険や搭乗者傷害保険があり加入することができますが、これらの保険に加入していると事故ではない車の自動車のドアに手を挟まれた場合のけがの治療費も補償してくれることがあります。

人身事故ではないので、自動車保険を使用するというイメージがない人もいると思いますが、どのような扱いになっているのか見てみましょう。

ドアに手をはさんでしまった場合の自動車保険の扱い

人身傷害補償保険も搭乗者傷害保険も自動車同士の事故だけでなく、自損事故や車の装置使用中に起きた事故によるけがも補償をしてくれる保険です。

ドアに手を挟むというのは自動車の装置であるドアを使用したことによるけがですので、人身傷害補償保険、搭乗者傷害保険それぞれの保険の補償対象となり治療費などに応じた保険金が支払われます。

またけがをした人が運転者でなく同乗者であった場合も同様に補償がされることになります。

自動車の設備を使用中に起きたけがであれば補償がされますので、トランクに手を挟んでしまったり、パワーウインドウに挟まれてけがをした場合も同様に保険の補償対象となります。

ドアに手をはさんでけがをした場合、自動車の運転中ではないので、自動車保険の補償対象外と考えて保険金の請求をしない人もいますが、このように意外と補償の対象になることもありますので、自動車に関連してけがや事故があった場合には念のため保険会社に連絡をするのが良いですね。

人身傷害補償保険、搭乗者傷害保険はノーカウント事故対象の保険

保険を使用して補償がされるのは嬉しいですが、自動車保険は使用すると等級がダウンして翌年以降の保険料が上がってしまいます。

そのため、治療費や修理費用が少ない場合は自腹で支払った方がお得と考えている人も多いですが、人身傷害補償保険や搭乗者傷害保険は使用しても保険の等級には影響がありません。

自動車保険では保険を使用すると等級がダウンする等級ダウン事故が決まっていますが、人身傷害補償保険や搭乗者傷害保険などは保険を使用しても等級には影響がない「ノーカウント事故」に分類されています。

対人、対物賠償や車両保険などは基本的に保険を使用すると3等級ダウンするので、保険を使用するかしないかは保険金の金額と保険を使用したことにより翌年度から上がる保険料を考慮して決める必要がありますが、人身傷害補償保険や搭乗者傷害保険であればその心配はいりません。

保険料を支払っているのであれば、そのメリットは最大限享受するのが賢明ですので、やはり何かあった時には損保会社へ連絡をして保険適用の可否を確認するのが良いでしょう。