自賠責保険の支払上限とけが・死亡・後遺障害の補償額の計算
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道路交通法上、自動車に加入が義務付けられている自賠責保険。
事故の時の補償については、被害者の状態によって、以下の金額を上限として補償がされます。
■自賠責保険の支払上限
- けが(障害):120万円
- 死亡 :3,000万円
- 後遺障害 :等級により最大4,000万円
どのようなケース、費目であれば補償がされるか気になる方も多いと思いますので、本記事では自賠責保険の費目ごとの補償される金額を見ていきたいと思います。
けがの時の自賠責保険の支払基準
けが・死亡・後遺障害それぞれの補償がされる金額は以下の費目です。
まずはけがの時の補償額です。
■けがの時の自賠責保険の支払基準
費目 | 内容 | 補償される金額 |
---|---|---|
治療費 | 診察、投薬、手術費用 | 妥当な額 |
看護費 | 入院費用 | 4,100円/日 |
自宅看護費用・通院看護費用 | 2,050円/日 | |
通院交通費 | 通院のための交通費 | 妥当な額 |
諸雑費 | 入院中にかかった諸費用 | 1,100円/日 |
義肢等 | 義肢、補聴器、松葉杖等の費用 | 妥当な額 |
診断書費 | 診断書、診療報酬明細書などの発行費用 | 妥当な額 |
文書費 | 交通事故証明書、印鑑証明等の費用 | 妥当な額 |
休業損害 | 事故による傷害で発生した収入の減少 | 5,700/日収入により最大19,000円/日 |
慰謝料 | 精神的・肉体的な苦痛 | 4,200円/入通院1日 |
死亡時の自賠責保険の支払基準
次に死亡時の補償額です。
■死亡時の自賠責保険の支払基準
費目 | 内容 | 補償される金額 |
---|---|---|
葬儀費 | 祭壇料や埋葬料、会葬礼状費など | 60万円 |
逸失利益 | 被害者が生存していれば将来得ることができた金額※1 | ((年収-生活費)×逸失期間)-利息額 |
慰謝料 | 本人 | 350万円 |
慰謝料 | 遺族(配偶者・子・父母) | 550万円※2※3 |
※1.死亡者の生活費と将来分の賠償金を受け取るため利息分を差し引きして算定
※2.請求者2名以降は1名追加ごとに100万円加算
※3.被害者に被扶養者がいる場合200万円加算
死亡時の賠償額が跳ね上がるのは上の表の逸失利益が含まれるためです。
逸失利益は被害者が生きていた場合に得られていたであろう収入が事故で死亡したことにより得られなくなったので補償するという考え方です。
年収500万円の50歳の方が死亡された場合、定年65歳までの15年間の収入として500万×15年=7,500万円が賠償の必要があるということになります。
若い方ほど賠償金額が高くなるのは、働くことができる期間が長くなるためですね。
この時年収からは死亡した本人分の生活費は差し引くことができます。
また計算した将来の収入は現在価値に割り引いて賠償金として支払うことになります。
現在価値に割り引くというのは、少しややこしいですが、金融の考え方で銀行に預けておけば確実にお金が増えるので、今の100万円は将来の100万円より価値があるという考え方があります。
そのため賠償金は将来分の収入もまとめて支払うことになりますが、将来の500万円は現在は500万円も価値はないので現在の価値に割り戻す必要があります。
逸失利益の計算では法廷の利率5%を使用することになっていますのでは、1年後であれば5%を差し引く(年収×(100%-5%))、2年後の賠償金であれば5%を2度差し引く(年収×(100%-5%)×(100%-5%))という計算が必要になります。
実際は利率をすでに掛け合わせた期間に応じたライプニッツ係数という指数がありますので、このライプニッツ係数を期間ごとにかけることで現在価値への割り戻しをすることになります。
後遺障害の時の自賠責保険の支払基準
次に後遺障害の補償額です。
■後遺障害の時の自賠責保険の支払基準
費目 | 内容 | 補償される金額 |
---|---|---|
逸失利益 | 被害者に後遺障害がなければ将来得ることができた金額※1 | ((年収×労働喪失率-生活費)×逸失期間)-利息額 |
後遺障害慰謝料 | 精神的・肉体的な苦痛 | 4,200円/入通院1日 |
※1.被害者の生活費と将来分の賠償金を受け取るため利息分を差し引きして算定
逸失利益がある点は死亡時と同じですが、後遺障害の場合は完全に収入が失われるわけではないので、障害の種類(等級)ごとに定められた以下の労働喪失率をもとに失われた収入を算出します。
■等級ごとの労働喪失率
等級 | 労働喪失率 | 補償上限 |
---|---|---|
介護1級 | 4,000万円 | 100% |
介護1級 | 3,000万円 | 100% |
第1級 | 3,000万円 | 100% |
第2級 | 2,590万円 | 100% |
第3級 | 2,219万円 | 100% |
第4級 | 1,889万円 | 92% |
第5級 | 1,574万円 | 79% |
第6級 | 1,296万円 | 67% |
第7級 | 1,051万円 | 56% |
第8級 | 819万円 | 45% |
第9級 | 616万円 | 35% |
第10級 | 461万円 | 27% |
第11級 | 331万円 | 20% |
第12級 | 224万円 | 14% |
第13級 | 139万円 | 9% |
第14級 | 75万円 | 5% |
高額賠償に備えるため任意保険は必須
自賠責保険の補償上限や補償される費目・金額を見てきました。
様々な費用が補償の対象となりますが、上限がけがで120万円、死亡時3,000万円、後遺障害が最大4,000万円までな点には注意が必要です。
被害者を死亡させたり、後遺障害としてしまうと億を超えるような賠償額となることも珍しくありません。
そのため自賠責保険では十分でなく任意保険に必ず加入するようにしましょう。
経済的理由で任意保険の加入をためらっているようでしたら最低限対人賠償保険、対物賠償保険のみのシンプルな保険にすることで保険料を安くすることができますので、一括見積サイトなどを活用して最安の自動車保険を探してみると良いと思います。
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