保険会社を変更した際の等級の引継ぎの原則と例外

任意保険の契約期間は1年間が一般的ですので、1年ごとに別の保険会社へ乗り換えることができます。自動車保険の保険会社を変更した場合、前保険の等級は基本的には引き継がれます。

一部例外もありますので、本記事では保険会社を変更した場合の等級の引き継ぎの原則と例外を紹介します。

保険会社を変更した際の等級の引継ぎの原則と例外

保険会社を変更した場合の等級の引継ぎに関する主なポイントは以下の通りです。

等級の引継ぎは前契約の満期日から7日以内に限られる

前保険の等級は原則引継ぎがされますが、引き継ぎは前保険の契約満了日から7日以内の保険に限られます。

自社継続の場合は更新を忘れても30日間は等級の引継ぎが可能な自動継続特約がありますが、他社への乗り換えの場合は特約はないので、原則通り満期日から7日以内に新保険に切り替えないと等級の引継ぎができないことになります。

前保険の解約後に次の自動車保険の契約をすると補償期間に穴が出てしまいますし、かなりばたばたになるので、通常は前保険の契約期間中に次の保険を決めて申し込みをする人がほとんどです。

翌年の自動車保険の申し込みは満期の3か月前くらいからできますので、早めに準備をして直前で焦らないようにするのが賢明です。

悪い等級も引き継がれる

また自動車保険を継続、乗り換えした場合、悪い等級も引き継がれます。

悪い等級の場合は引継ぎをせずに新規扱いで乗り換えた方が得だと考える人もいますが、前契約の解約から13ヶ月が経過していない場合は事故歴ありとして悪い等級も引き継がれます。

良い等級が引き継がれるのは解約後7日以内でしたので、悪い等級は待っても等級が引き継がれてしまうようになっていることがわかります。

デメリット逃れとして、悪い等級を隠して事故歴なしとして新規申し込みしても保険会社同氏は損保VANという情報共有制度があるのでばれます。

保険会社は契約後に前契約情報をチェックしますので、その時点で事故歴が判明した場合は保険料が再計算されて差額がある場合、追加で保険料を支払う必要があります。（保険料が安くなった場合は返還）

なにより告知義務違反で強制解除事由となりますので注意しましょう。

保険会社と共済間の乗り換えでも等級は原則引き継がれる

前保険が共済の保険に加入していて新たに保険会社の自動車保険に加入しようという場合も多くの場合等級が引き継がれます。

前保険を加入していた共済の種類や新たに加入する保険会社によって対応が異なりますので乗り換え先の保険会社に確認をするようにしましょう。

全労済やJA共済などの大きな共済であれば多くの保険会社で等級の引継ぎが可能なようですが、都市教員共済や教職員共済など等級の引継ぎができない保険会社が多い共済もありますので確認しましょう。