事故の加害者になった時、お見舞金や香典代が保険から支払われるか

自分が事故の加害者になった場合、被害者の方へのお見舞金や被害者を死亡させてしまった時には香典を支払うことになりますが、それらのお金は保険から支払われるでしょうか。

お見舞金や香典は被害者に対する気持ちから行うものですので、それが保険から出るのかを気にするのは少し不謹慎な気もしますが、当事者になった時には気になる点だと思いますので見ていきましょう。

お見舞金や香典代に使える臨時費用保険金

事故の加害者になった時のお見舞金や香典代は任意保険に加入していればもらうことができます。

自動車保険には臨時費用保険金というものがあり、事故時の被害者の方へのお見舞い金や香典代とすることができます。臨時費用保険金は損害賠償金に対する通常の保険金とは別枠で出るのでぜひ活用したいですね。

被害者を死亡させた場合や3日以上の入院を必要とするけがをさせた時に臨時費用保険金が支払われ、被害者が死亡の場合は15万円、3日以上の入院の場合は3万円、入院後に死亡した場合だと最大で18万円が支払われます。

■臨時費用保険金の額

なお、損害賠償金額が自賠責保険の範囲内で任意保険を使用しなかった場合でも臨時費用保険金は支払われます。

臨時費用保険金は事故の時に忘れずに請求する

臨時費用保険金は被害者に直接渡すお金を補償することを目的としている保険金ですので、保険金の請求に際して領収書等は必要とせず、加入者の請求によって保険金が支払われます。

臨時費用保険金はほとんどの保険会社で特に特約としてでなく基本的な契約で付帯しているものですので、保険金をもらえることを知らない人が多く請求漏れも少なからず発生しています。

臨時費用保険金は相手にけがをさせた場合に支払われますが、相手のものに損害を与えた場合にも保険金が支払われるようになる「対物臨時費用特約」を付帯させることができる保険会社もあります。

臨時費用保険金は相手が入院したり死亡した場合に支払われる保険金ですので、汎用性が高く様々な事故で保険金を受け取ることができます。

金額も3万円とは言え少しでももらえるものはもらっておいた方が良いですが、請求がないと支払われないので知らないと損をする保険金です。

臨時費用保険金の不払いは過去に大きな問題にもなっていますので、保険会社も不払いをなくすために説明を丁寧にしたり事故時に案内をしてくれることもありますが、やはり自分で覚えておいて請求をするようにしたいですね。