大手4共済の特徴や成り立ち、加入することのできる人

自動車事故の損害を補償する方法は自動車保険以外に自動車共済という方法があります。

自動車共済はJA共済や全労済などの共済が自動車事故時の保障を行うもので、共済の理念通り各加入者の掛金によって保険金をまかなう「相互扶助」によって成り立っています。

自動車共済は自動車保険と比べて保険料も安く、等級も引き継げる共済があるので、加入を検討している人も多いと思いますが、共済の中でもメジャーな大手4共済の特徴を紹介したいと思います。

大手4共済の特徴

大手4共済と言われるのは、JA共済、県民共済、全労済、コープ共済の4つです。

■大手4共済

JA共済

JA共済はJA共済連（全国共済農業協同組合連合会）を中心に、各都道府県のJA共済連支部の人で構成されている共済です。組合員のJA共済加入率は9割を超えています。

このようにJAの組合員が加入するのが基本となっていますが、組合員以外でもJA共済に加入することができます。これを員外加入といいます。

JA共済では「仲間づくり」から「絆の強化」を標榜して人、家、車の総合的な生活に関わる保障を提供しています。

提供している共済は自動車共済、自賠責共済だけでなく、医療共済やがん共済、建物更正共済（建更）、確定拠出年金共済などがあり、加入者の総合的な保障が提供できるようなラインナップになっています。

損保会社の火災保険にあたる建物更正共済（建更）は、JA共済の主力商品で、火災だけでなく、地震、台風の損害も補償するなどオールリスク対応を特徴としています。

県民共済

県民共済は名前の通り、都道府県ごとに存在する共済で、居住地または勤務先のある人が各都道府県の県民共済に加入することができます。東京都であれば「都民共済」、京都府や大阪府は「府民共済」という呼び名になります。

全国生協連が元受となっていて、銀行を窓口に加入することになります。

加入者から集めた掛金は、ほぼ全てを低リスクな預金や国債で運用しています。保障額が安いかわりに保険料も安く、支払いも早くスムーズで顧客満足度が高い点も大きな特徴の一つです。

なお、山梨県、福井県、鳥取県、徳島県、愛媛県、高知県、佐賀県、沖縄県など一部の都道府県では都民共済は行われていません。

全労済

全労済は全国労働者共済生活協同組合連合会が提供する共済です。設立は1975年で50年を超えています。

手厚い財務基盤と保障が特徴的で、労働組合員や勤労者の福利厚生を目指してサービス提供されています。

加入するには所属する労働組合経由だけでなく各都道府県の共済生協の本部、支部でも可能になっています。

こくみん共済が有名ですが、その他に団体生命共済、火災共済、交通災害共済、慶弔共済、マイカー共済、個人長期生命共済などがあり、幅広い補償を受けることができる商品を揃えています。

コープ共済

コープ共済は日本生活協同組合連合会（日本生協連）が会員の全国生協と行っている共済事業で、コープ共済連が元受となっています。

1984年に開始し、組合員は全国約2,500万人という日本最大のNPO組織です。

全国の生協店舗から申し込みを行い、生協組合員以外の人も加入することができるようになっています。

主力商品は「たすけあい」と呼ばれる生命共済、住宅災害共済、こども共済と、「あいぷらす」と呼ばれる定期生命共済などがあります。