強制保険(自賠責保険)と任意保険の補償範囲の違い

公開日:2015年9月30日

自動車保険の役割は万が一の際の補償を行うことで被害者、加害者をともに保護することですが、自動車保険には強制保険と任意保険という2種類の保険があります。

「強制保険」=「自賠責保険」

強制保険とはその名の通り、自動車を所有して運転するのに強制的に加入しないといけない保険です。

強制保険は「自賠責保険」と呼ばれ、一般的には自動車を購入する時や車検を通した時に加入する保険です。

強制的に加入している保険なので意識していない方も多いですが、自賠責保険に無加入で自動車を運転することはそれだけで犯罪行為です。


「自賠責保険」は人にけがをさせた場合の補償のみで金額も不十分

自賠責保険は事故を起こしてしまったとき、相手をけがや死亡させてしまった時の損害賠償金を補償する保険です。

もちろん相手のけがへの補償は最重要ですが、事故を起こした場合に必要な補償は相手のけがだけでなく、相手のものへの損害を補償したり、自分や同乗者のけが、車の修理など多くの損害が発生します。

自賠責保険の目的は被害者の保護です。そのため補償金額についても最低限となっていて自賠責保険に入っていれば万が一事故を起こしてしまっても安心ということにはならないのですね。

補償金額もけがで最高120万円、死亡時は3,000万円、後遺障害のときには最高4,000万円となっており、死亡時の賠償金額が1億円を超えることがあることを考えると、やはり最低限の補償という理解をした方がよいといえます。

■自賠責保険の支払上限

  • けが(障害):120万円
  • 死亡    :3,000万円
  • 後遺障害  :等級により最大4,000万円


「任意保険」=「自動車保険」

強制的に加入する必要がある自賠責保険に対して、加入は運転手ごとの任意になっているのが「任意保険」と呼ばれる保険で、TVのCMなどで宣伝している「自動車保険」とは一般的には任意保険を指します。

任意保険で加入が強制ではありませんが、ほとんどのドライバーが任意保険に加入しています。

理由はもちろん補償が充実しているからです。逆にいうと自賠責保険の補償では十分ではないと考えているドライバーがほとんどだといえます。


任意保険と強制保険の補償の違い

■自賠責保険と任意保険の補償の違い

自賠責保険 任意保険
被害者の対人補償 けが   最大 120万円
死亡   最大3,000万円
後遺障害 最大4,000万円
無制限
被害者の対物補償 × 無制限
自分のけが・死亡への補償 × 治療費などを補償
自分の車への補償 × 修理代の補償
示談交渉 × 保険によってあり

交通事故で発生する損害は事故の相手方に発生した損害と自分の車やけがなどの損害がありますが、自賠責保険で補償されるのは事故の相手に発生した損害のみです。

また自賠責保険の補償金額は傷害事故で最大120万円、死亡事故でも3,000万円までしか補償されません。交通事故による死亡事故では1億円を超える損害賠償額が発生することもあるので、万が一の備えとして万全であるとは言い難いです。

さらに自賠責保険の補償の範囲は「人」であり、「物」を補償する対物賠償保険が付帯していないので、物損事故の場合は全額自己負担をする必要があります。

一方、任意保険の場合は種類がありますが、相手への対人、対物補償を無制限で付けることができます。
自分のけがや物の損害も補償することができ、自動車の損害を補償する車両保険を付帯することもでき、自分の状況によって補償範囲を選択することができます。

また任意保険の中には、事故を起こした相手との示談交渉なども行ってくれる特約が付帯している保険もありますので、自分のニーズに合わせて保険内容を選択することができます。

そのため多くの人が任意保険に加入しているという状況になっています。


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