フリーター、アルバイトの休業損害の算出方法と考え方

事故の被害者となった場合、事故によるけがが原因で仕事を休まないといけなくなった場合は、減少した収入を休業損害として加害者へ損害賠償請求できます。

休業損害はサラリーマンなどの方だけでなく、アルバイトの場合も休業損害として請求できるので、フリーターや学生、主婦でアルバイトをしている方も休業損害を請求することができます。

アルバイトの休業損害の算出方法

■アルバイトの休業損害の算出方法

アルバイトの場合もサラリーマンなどと同じく直近3か月の支給額をもとに1日あたりの収入を計算して休業日数をかけることで休業損害を算出することになります。

休業日数は治療日数とイコールではなく、あくまでアルバイトを休業した日数が休業日数となります。

なお、パートなどに出ている専業主婦の場合は家事従事者として休業損害を請求した方が請求額が高くなることがありますので以下の記事もご覧下さい。

学生の場合は事故の影響によって休業損害が増えることもある

学生の場合はアルバイトの収入減少以外にも休業損害として賠償請求できる可能性があります。

それは事故が原因となって留年した場合や就職活動に支障が出た場合です。

留年した場合は留年分の授業料が損害となりますし、就職活動であれば給与に影響が出てきますのでその点が損害として請求が認められる場合もあります。

これらは交渉次第という面がありますが、事故と留年や就職活動への影響を立証できれば認められる可能性は高まりますのでこの観点でも休業損害を検討すると良いです。

うその収入証明を出してくる場合

自分が被害者となった場合、アルバイトをしていれば直近3か月の給与明細をもとに収入実績を証明するだけですが、自分が加害者でアルバイトの人が被害者となる場合には若干注意が必要です。

自動車事故の被害者となった人には、「こうすれば得をする」という入れ知恵をする輩がいるものですが、休業損害の部分はその対象になりやすく、実際の給与額よりも多い収入を得ているとして、うその収入証明を出してくることがあります。

給与明細だけうその書類を出してきても、支払い実績を調べればすぐにわかります。アルバイト先の経営者も軽い気持ちで協力していることがありますが、きちんと調査する旨を伝えればすぐに折れるものです。

ですので、うその給与明細に対しては毅然とした対応を取るようにしましょう。自分が加害者の場合は加入している保険会社は頼りになる味方になりますので、ぜひ相談しつつ対策を練りましょう。

被害者への損害賠償金は、保険会社から支払われるので自分には関係ないと思われる人もいますが、保険金が支払われる原資は元々は自分で支払った保険料です。

不正を許すと結果的に自分たちの保険料の値上がりにつながりますので、対応自体は保険会社に任せるにしても、不正は許さない毅然とした姿勢で対応していきましょう。